結婚して長いから、俺が求めていることわかってくれるはず。
という甘えが根底にあるなら捨てなければならない。
夫婦関係なんて、元々は他人同士なんだから。
どんなキレイごとで着飾っても、ベースは他人。
だから、努力するの。
関係を維持し続けることが出来るように。
努力をし続けるという意思がなけりゃ続かない。いつか終りを迎える。
常に、自分の中の相手方に対しての理解度がズレていないか?の確認が必要だ。
ズレが生じると日常の些細なことで諍いが起きるのだ。
「この程度のことで言い争いに発展したことはなかったよな?」と感じたら。
意識を向けて相手を観察をするのだ。このズレを放置してしまうのは良くない。一度ズレたらどんどんズレる。
大きくズレると、戻すのが面倒になってしまう。面倒と感じると、相手方と和解することに無関心になってしまう。
だから、奥様との間に諍いが生じたときには、関係を修復する努力が必要なのだ。
今朝は、奥様がいつも通り起きてこない。
新しく始めたパートのせいもあり、疲れているのだろう。
そう察して、自分の朝食を用意し、身支度を整え、出発の5分前。
いつもより30分遅く妻が起きてきた。
「おはよう」と言った僕。
奥様は僕を無視をした。
もう一度、「おはよう」と言った僕。
いつもと違う「おはよう」を発する奥様。
ここ。
ここなんです。
振り返ると、この局面で、「どうした?なんかあった?」と切り返せればよかった。
しかし、僕はどうかしていた。
「何やねん?朝から感じ悪いね」と絡んでしまった。
それに対し奥様は、こうおっしゃった。
「私は、昨晩あなたに暴言を吐かれました。感じも悪くなります」と・・。
冷静な対応だ、とりあえず謝罪だ。
しかし、奥様は「今日一日、自分の何が悪かったのか考えてください。それでは今日も稼いできてください」と切り返えされ、半ば強引に押し出され、マンションの廊下に出された。
追い出された?
世帯主が追い出された?
驚きを隠せず、とりあえず駐車場に向かう。
今日一日を使って反省しろということか。
まだ、対話の用意があることは分かった。関係修復は可能だ。
しかし、何を謝れば良いのか・・。
思い出せない。
僕が悪いのだ。