こんにちは、kamiです。
久しぶりに転職関係の記事をドロップします。
転職に関して、1ヶ月全く何も書いていないことに見て見ぬふりをし続けていましたがそれも許されないようです。ちょっと書きます。
別に、転職活動をしていなかったわけではありません。また、どこかに決めたわけでもありません。しいて言うなら「ある1社に恋し、100名中の2名の最終面接にたどりつき、フラれた」ということでしょうか。まあ、そのあたりはまた他の記事でも書いていきます。
そして、まだ会社は生き残っています。しかし、こちらのエントリーで書いたように、主力部門の役員を含む営業幹部4人が退社することには変わりはなく、さばける案件の数に限界があると、考えるのは自然です。
さて、今回は、少し前に受けた他社の面接でのお話です。
ある企業の面接の渦中でとても衝撃的な事実を告げられた。
この企業における採用試験は、一日で一気に全ての選考を行い、結論を出すというものでした。
その理由は、選考が最終局面に差し掛かっており、ある一人に内定を出そうかどうか思案しているときに僕がエントリーをしたのである。経歴を見る限り、僕の方が経験値が高いので、会いたいとのことだった。
まず、SPIの性格検査とその企業のオリジナルの計算問題や論文問題を受け、人事担当者からの企業説明、その後事業部長と社長による面接と言う流れです。人事担当者から企業説明を受けている間に裏で採点をしていたようです。
ちなみに、SPIにはさまざまな受け方があるが、ペーパータイプを受けました。冊子が配られ、制限時間内に200問程度の自分の性格に関して自己申告するというものです。
もちろん、面接時には、面接官の手元には、検査結果の資料がありました。面接も後半に差し掛かり、雑談のような展開で、言葉を投げ掛けられました。
「先ほどの性格検査ですが、kamiさんの性格の分析結果が出ているんですよね。」
「こんな短時間で出てくる結果なので、まあ我々も参考程度にしか見てはおりません。当たっているのか当たっていないのか・・、ご本人に質問をしたところで裏付けは取れないもんなんですけど。」
「ねぇ、kamiさん、なんて出ていると思います?」
と社長様が問いかけてくる。
なんだ、その最後の気持ちの悪い問いかけ方は。
おそらく、どちらかというとネガティブなことが記載されているに違いない。つまり、この場合、社会人として組織で仕事をしていく上でネガティブに捉えられる性格検査結果が記載されていると考えるのが自然だろう。
すると、それはなんだ?どんな検査結果が出ているのか?
「明るい、暗い、八方美人、人の意見を聞かない、協調性がない、自己中、強者に弱く弱気をくじく、自分の意見が無い、コミュ障、時間や約束事にルーズ、自尊感情が低い、向上心が無い、プライドが高い、裏表がある、短気、自分に甘い、等々・・・」
世の中には、ネガティブとされる「性格」というものが色々あるなと思った。
俺は何者なのだ。一瞬、思いめぐらしてみた。
少し自分の過去を掘り下げてみた。
幼少期を振り返ると、「協調性が無い」と通知書に書かれた。
中高は荒れていた僕のことを「排他的、攻撃的」と表現するものもいた。
社会人になってからは、様々な諸先輩方にメッセージを頂いた。
例えば、「責任感が強く仕事を任せられる」、「他人との競争を好まないのだな、君は」、「君はトップにはなれないが、部下の信頼が厚いので番頭タイプを目指せ」、「パッションがない、感情を出せ、笑顔だ」、「悪く言えば八方美人、よく言えばバランス感覚が高い」、「物怖じしないのは良いが、少しぐらいは弱みを見せろ、可愛くない」、「なぜあの顧客と付き合えるのか?君にも何か大きな闇を抱えているのか」
おお、言われたい放題だな。
俺の本質は社会不適合なのかもしれないと逡巡した。この間、約0.5秒。
自身の性格、短所を問われる。
社長様はなおも続ける。
「例えばね、kamiさんは、ご自身の短所をどのように捉えていますか?」と質問があった。
質問の内容としてはよくある質問だ。新卒・転職にかかわらず、「面接に臨む人が答えを用意しておくべき質問30選」には必ずランクインするぐらいメジャーな質問だ。ただ、このタイミングが絶妙だな。
そういうのは序盤の一問一答の質疑で聞いてくれ。 「社長様、このタイミングでその質問をしてこられる意図を逆にお伺いしたい」って言い返してやったらこの面接は終わるなって考えた。もちろんそんなことは言わない。
まぁ、深読みはせず、
- 「人には必ず短所があり、その短所を僕が認識しているかどうか。」
- 「また、それをどのように改善しようと努力をしているのか」
という、型通りの質問の主旨に対するアンサーで良いと判断し回答をした。無難な短所を晒して、社長様の質問によどみなくレスポンス良く答える方が大切だ。
つまり、無難に逃げた。それでいい。社長様もキテレツな返答を望んでいるわけではない。
「なるほどね。この職種はマルチタスクだからね、そういう資質がネックになる部分もありますね。一方で、そういった資質が必要とされる部分もあるので、バランスが大切ですね。」
と社長様からは返答を頂いた。
「あ、で、どんな性格検査って書かれているかと言うことだけどね・・・。」
「はい」
「うん・・とね、一言で言うと、人を信じない、懐疑的な側面があるです(笑)」
「・・・え?」
「あ、自己中心的な資質があるとも読み取れるかな。」
「ええええええええええええええええええええええええええええええ」
僕は唖然とした。
すかさず、社長様は、「周囲の人に、そう言われたことってあります?」と畳みかけてくる。そのように言われたことも、自分自身でも認識していないと伝えた。
さらに、社長様は掘り下げてくる。
「自己中心的だったかもしれないと思い当たるエピソードはありますか?」と。
いやいやなんだ、その問いかけは?
僕が面接に臨む前日に目を通し、リハーサルをしている「面接に臨む人が答えを用意しておくべき質問30選」にはランクインしていない質問だぞ。
いやいや、ランクインするわけがないか。
【よくある質問 12】
『 あなたは、周囲の人から「自己中心的と思われる」性格のようですが、なにか仕事上で思い当たるネガティブなエピソードを端的にお答えください。』
ってか?
馬鹿げている。あるわけがない、そんな質問想定問答が記載されている対策本なんて。
あなたならどうする?この局面。
まさか、「はい。私が周囲から自己中心的かもしれないと思われたエピソードですが、社内であるプロジェクトを進行中の時に、私がチームリーダーだったのですが、メンバー間で提案プランに対して意見が対立したのです・・・」って寄せにいくバカはいるはずがなかろう。
結局僕は、苦笑いを交えながら
「人を信じなければ、メンバーはついてこない」、「お客様から大切な資産をお預かりして運用することもできない」、「自己中とは認識していないが、物事を強引に進めざるを得ない局面もあると思うので、その時には関係者の配慮をしていきます。気づきをありがとうございます。」
的なクソみたいな回答をしたように記憶している。
どうだろうか?SPIの性格検査って恐ろしい。新卒でも、過去の転職でも、SPIは受けてきた。性格検査も何回もやってきた。そんなことが書かれているなんて思いもしなかった。
今改めて、SPIの対策本を手に取ってみる。「SPIノートの会(著)これが本当のSPI3テストセンターだ! 2020年度版 1,620円 (税込) 」
性格検査に言及する見出しや、設問の例題はあれど、実質的な対策方法は書いていない。「素直に答えれば良い、無理に寄せに行っても、入社後ミスマッチに苦しむ」というようなことが書かれている。
とは言え、コミュニケーションのレベルを問うような極端な設問は多少の対策が効くだろう。
- 「休日は人と接するより、一人で読書を好むほうだ」
- 「相手と意見が分かれても、信念は曲げない。」
- 「友達は少ないほうだ」
これらの設問に、「当てはまる、やや当てはまる、どちらともいえない、あまりあてはまらない、全くあてはまらない」の5段階の選択肢を選ぶわけだが、これは、業種や職域に合わせてやや寄せるぐらいがちょうどよい。
結論、具体的な対策は無いということなのだろう。
僕は僕が認識していないだけで、僕の本質は「人を信じず、懐疑的で、自己中な性格」を持つ、ダークマターに包まれた人間ということなのだろうか・・。
いろいろ考えさせられる面接でした。
ねえ、だれか、SPI性格検査のコツ教えてもらえませんか?
ありがとうございました。