僕には、5歳の一人息子がいる。
先日、妻が息子の幼稚園の個人懇談に行ってきた。そこで、担任の先生と交わした会話の内容を聞かされた。
クラスの先生からは、「真面目で優しく明るい子」と評価を受けているそうだ。
クラスの皆がふざけていれば一緒にふざけ倒すが、先生が「今、おふざけしていい時間だったかな?」と声をあげると、おふざけをすっと止めて他のお友達も制するそうだ。
僕達夫婦は、幼児特有のひょうきんな一面もあるが、「空気を読む、優しい子」だと評価している。しかし、空気を読むどころか「控え目」な性格なのかもしれないと不安に感じることが多々あるのだ。
例えば、公園で遊んでいても、我先に人気の遊具を取りに行ったり、空気を読まず独占するようなことはしない。当然、きちんと順番を待つ。ここまでは良い。
しかし、自分の番が来て、他の幼児に押しのけられるような形で割り込まれても文句を言わないのだ。
ちなみに、僕ならあり得ない。許さない。平気で抗議の声を上げる。昔も今もこういった点は譲らない。もちろん人の親になってから、言い方は柔らかくなった・・はず。
息子に、「順番を抜かされて嫌じゃないのか?」と問うと、「ええねん。一人に抜かされてもなくなるものじゃないでしょ。好きにさせておけばええ。」と関西弁でシュールに切り返されてしまった。
唖然とすると同時に、幼稚園児のセリフじゃないなと少し不安になった。
さらに、先生からは「クラスに、息子さんのファンがいるみたいなんですよ。」と、驚きのエピソードを聞いた。
仮に、僕の息子の名前を「kami君」としよう。息子のファンの名前を「優斗君」としよう。
「息子が、kami君の真似をしたがるのですが、kami君はどんな子ですか?」と先生に聞いてきたとのこと。
優斗君ママは、徐々にkami君の信者と化していく息子に、不安を覚えているそうだ。例えばこんな内容だ。
- 「幼稚園の話を聞けば、なにかとkami君の名前ばかり出てくる。」
- 「kami君のママと仲良しになってほしいと、息子から懇願されている。」
- 「会話の端々に、変な関西弁が出てくる。」
- 「kami君と同じヘアスタイル(坊主)にしたいと言ってきた。優斗君ママは坊主は嫌だった為拒否すると、自分ではさみを持ち出しサラサラヘアーをバッサリ切ってしまった。結局スポーツ刈りにせざるを得なかった。」
だそうだ。
僕も驚き、息子に尋ねてみた。
「優斗君のお名前はあまり聞いたことが無いが、仲良しなのか?」と尋ねた。
「いや別に、そうでもない。」との返答だった。
僕は、「とはいえ、ヘアスタイルを真似ようとハサミで髪を切るなんて尋常じゃない」と切り返した。
「俺のことが好きなんやから。しゃーないやろ。」と真顔で突き返された。
僕は、「お、おう、そら・・しゃーないな」としか言えなかった。
息子のことを「空気を読む、優しい子」ともすれば「控え目」な性格だと不安視していたが、幼稚園という組織のなかでは逞しく振舞っているようだ。
多少問題があるとは思っているが、自分のことは自信を持って主張できるようになって欲しいと思っているので良しとしよう。
優斗君ママに会うことがあれば、「ヘアスタイルの件、申し訳なかった」と伝えておいてと妻に頼んでおいた。
親バカな投稿になってしまった。
ではでは。