kaminomania ~倒産前に転職をした36歳会社員のアレコレ

会社の経営危機で36歳で倒産前に転職をしたアレコレ

仮面ライダーのガンバライジングとの出会いが僕達の週末を変えた。

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皆さんは「ガンバライジング」をご存知だろうか。

さすがに仮面ライダーはご存じだろう。

 

僕は現在35歳。僕の幼少期に放映されていたのは、仮面ライダーRX

現在4歳の息子。まもなく5歳になるが、目下仮面ライダーにハマっている。

 

2018年に放映されていた、仮面ライダービルドにじわじわとハマりだし、2019年の仮面ライダージオウにはドストライクでハマっている。

 

むろん僕も、息子と一緒に楽しく見れるテレビ番組が出来たことはうれしく思っている。ちなみに僕はほぼテレビを見ない。

ただ、日曜日の朝9:00からの仮面ライダーはビルド以降見続けている。

 

ビルド放映時は、テレビを見たり、映画を見に行ったり、ゲームセンターで人形をゲットしたり、その程度のものしか欲しがらなかった。むしろ、パトレンジャー×ルパンレンジャーの方のおもちゃを欲しがっていた。

 

しかし、息子はジオウに放映開始直後から、ジオウ一色である。

 

ジオウチョコ、ジオウグミ、おもちゃ各種・・・こんなにも集まった。

 

ある日息子がこんなことを言ってきた。

 

「お父さん、がんばらいじんぐできる?」

 

●ガンバライジングとの出会い

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画像引用:

https://www.ganbarizing.com/rt/news/001.php

 

もちろん存在は認識していた。いついわれるのか冷や冷やしていた。

でも手を出すまいと決めていた。

 

「あれは危ない。」

 

もちろん、子供が遊ぶゲームだから出来る。

息子には、「苦手かな。ゲームはまだ早いから、おもちゃで遊ぼう」と切り返した。

 

しかし、それで引き下がる息子ではない。

幼稚園でお友達のタカ君もけんたろう君もやっている事、お父さんと一緒にやってて楽しい事等と僕を巧みに勧誘してくる。

 

貴様、営業マンの父の血をひいたのか。

 

適当にあしらっていると、思わぬ伏兵が現れた。妻である。

トイザらスとかに置いてる、ゲーム機でしょ?」、「いいじゃん一回100円くらい」

 

味方を見つけた息子は、妻にすり寄り始めた。

僕は苦し紛れに、「5歳になったらな」と逃げ、新聞に目を通した。

 

妻が、息子に「明日アピタに行った時にやろっか?1回だけね。」と耳打ちしたのが聞こえた。

 

妻よ、そうではない。

そうじゃないんだ。「俺が危ないのだ」

 

●ガンバライジングのシステム

このゲームの何が危ないのか?

ゲーム自体は単純である。しかしこの手のゲームには中毒性があるように作られている。もちろん、お金を使わされる「お父さんにとっての中毒性」である。

 

その中毒性の根源が、「カードを使うこと」と「レアリティ」である。

 

カードに関して

このゲーム、3人の仮面ライダーを選択して、3対3で戦うシステムになっている。

初回はもちろんカードを持っていないので手ぶらでスタートする。まず、機械に100円を投入する。そうするとカードが一枚出てきてゲームが始めることが出来る。

 

初回は、出てきたばかりのカードと、コンピューターが選んだ適度な強さの仲間のライダーが2名選出され、3人1チーム構成される。そしてゲームをプレイすることになる。

 

で、この出てきたカード。非常に良くできている。

ビジュアルはもちろん、装飾や、ホログラム加工がされていて、シンプルにかっこいいのだ。仮面ライダーを好きな人ならちょっと集めたくなる。

 

子供はテレビで見ている仮面ライダーを戦わせることに面白さを感じる、一方大人はそれを収集することに興味を頂く。この「コレクション要素」が危ない。一回100円と言う金額が収集癖をくすぐるのである。

 

もう一つが「レアリティ」

レアリティとは、カードランクのことである。

ランダムに出てくるカードの内、希少性が高いものが紛れ込んでいる。

 

「ノーマル、レア、キャンペーン、スーパーレア、レジェンドレア、ガンバレジェンドレア」と言う順序で希少性が高いと認識している。(たぶん、キャンペーンとスーパーレアはどっちが希少性が高いかは知らない。)

 

で、当然何回やっても、ノーマルかレアしか出ない。10枚に1枚程度の確率で、キャンペーンやスーパーレアが一枚出てくるような印象である。

 

もちろんこれらのレアリティが高いものが出てきたときはシンプルにうれしいだろう。

それが想像できる。容易に想像できる

 

僕と言う人間のことは僕が良く分かっている。一度キラキラしたカードをゲットしたらもう止まらない。「だから危ないのである。」

 

●息子が初ガンバライジングを体験。

ある平日の日に、初めて息子と妻がガンバライジングをプレイしたそうだ。

ノーマルカードが2枚出たらしい。僕のデスクの上にカードが2枚置いてあった。翌朝妻に聞いたところ、せがまれて2回やったとのこと。

 

その2日後、また帰宅すると、僕のデスクの上に4枚のカードが置いてあった。ノーマルとレアが2枚づつであったのを覚えている。何故4枚も?何があった?

翌朝妻に聞いたところ、妻の実のお姉さんとその子供たちと一緒に遊んだそうだ。妻のお姉さんの長男である「りんちゃん」がガンバライジングをやっているらしい。お互い、2回づつプレイした。

「りんちゃん」は歴が長い為、2枚ともダブったらしく、カードはいらないとのことでもらったそうだ。

 

そう、これも僕が危惧していたことだ、「ダブり」である。ダブりが出ると正直カードがいらなくなる。ムダ金である。

 

なんにせよ、瞬く間に息子は6枚ものガンバライジングカードを手に入れていた。

そしてそこにはレアリティの高いカードはなかった。

 

●僕がガンバライジングを体験。

ついに、息子の度重なる訪問勧誘を受けて、僕も一緒にガンバライジングをすることになった。

 

まず100円を投入した。出てきたのはノーマルカードだった。

さらになんと「ダブり」である。たった6枚しか保有していないのに、もうダブりがでてしまった。

 

とても残念そうな息子の顔を見つめる・・

 

ガンバライジングの筐体からは「続けてカードを買うか?経験値がUPするぞ♫」という挑発的なアナウンスが流れる。

無意識にもう100円を投入した自分がいた。

 

しかし、出てきたのはノーマルカードだった。息子の悪意のない一言が胸にささった

「また、キラじゃない・・」

 

筐体からの「続けてカードを買うか?・・・」のアナウンスが流れるより早く、俺の指は100円硬貨に伸び、コイン投入口に刹那の速さで挿入した。

 

「出てこい・・。」僕はつぶやいた。

 

しかし、出てきたカードはレアカードだった。取り出し口からカードを出した息子の無言の表情が痛い。

 

筐体からは「続けてカードが買えるぞ!」のアナウンス。もはや機械的に100円を投入した。さすがに息子が、「いいの?」と視線を送ってきた。

 

筐体からは、僕の連続購入という愚かな行為に関して「いいねえ!!」とアナウンスが流れる。

 

「ちょっと黙ってろ・・。」

 

出てきたカードをみた息子が歓声を上げた。何かわからないが明らかに今までにない光り方をしていた。

 

レアリティは分からないが、キラカードだ。

 

息子が喜んでいる・・、妻も楽しそうにしている・・よかった。

 

しかしまだ買えるらしい。

 

ここで辞めても、初ガンバライジングで、キラカードが手に入った。十分じゃないか。父親としての役目は果たした、なんら引け目を感じることはない。やめよう。

 

しかし、もし次100円を入れたら、高レアリティのカードがでるかもしれない。ゲームが終わり、次のお友達に席を変わり、次のお友達がレジェンドレアをゲットするかもしれない。

 

喜ぶ親子たち。

その姿を愕然とした姿で目撃する僕たち家族。

 

歓喜と悲哀。勝ち組と負け組。貧富の差。先進国と後進国。栄枯盛衰、諸行無常

世界の縮図が僕の脳裏を駆け巡る・・・

 

ガンバライジングの筐体からは「引き下がるのかい♫」

 

そう言われた気がした・・

 

「否っ!!そんなの耐えらんない!!」

 

ギリギリのタイミングで100円を投入!!

 

「うぉぉおあああらぁぁ!!コイ!コイやぁぁ!!」

 

出てきたカードは、また一段と輝いていた。

 

息子が「お父さん!またキラや!!」と歓声を上げる。

妻が「すごいじゃん!!」と息子とハイタッチしている。

後ろのお友達が「連続でキラだ!」と騒いでいる。隣の人妻が僕の顔を見ている。

 

正直、レアリティは分からない。もはや、どうでもいい。ただ・・

 

「今すんごい、きもちいい」。

 

むしろ、俺がキラ。

 

その瞬間、俺がアピタのなかで一番のヒーローだったに違いない。

 

そう思えるぐらいの優越感だった。

だからこーゆーゲームは「危ないの」。

 

 

・・・これが、約2ヶ月前のお話です。

 

その後、毎週末、ガンバライジングをやりに行く習慣が出来上がったことは言うまでもありません。

もちろん、もう妻は僕たちがゲームをしている時に横にはいません。飽きたようです。

 

 

また、思い出しながら書いていきますね。

 

【終わり】