ここぞというタイミングの面接終了直後に使うことで、効果的に作用する「決め台詞」があるそうだ。
以下が想定される場面だ。就職・転職活動中の皆さんは、イメージトレーニングを怠らないようにして欲しい。
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面接官:「お疲れ様でした。以上で面接を終了します。結果は一週間以内に・・・」
あなた:「貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。」
双方、立ち上がる・・。
志望者、面接官の目をスッと見つめる・・。
「あの、最後に一言良いですか?」
「ええ、どうぞ・・」
「本日面接を受けさせていただいて〇〇〇(簡潔に感想を述べる)」
「御社以外では働きたくない。それぐらい御社を志望しております。」
「御社以外では働きたくない。」
と発した後に、一拍 開けてから
「それぐらい、御社を志望しております。」
と言う。
こんなテクニックがあるそうだ。
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決してイケメンとは言い難い35歳のおっさんが面接官に使用したかどうかはご想像にお任せしますが、人の印象に残るという点では効果的とのことだ。
フレッシュな就活生にまっすぐな瞳で言われたら、面接官の印象に残る可能性は高いだろう。
●この技術はいわゆる倒置法
このテクニック、日常生活で使うと効果的に作用する場合も多い。冒頭のような「決め台詞」で発動すると効果的と言われている。テレビドラマの象徴的なシーンのセリフ、キャッチコピー、スローガン等でも多用されている。
ただ乱発するのはおススメしない。こういった文法の使い方は相手との会話の連続性を断つことになる。倒置法を用いたり、一拍置くことは、あえて「間」を作りだすことになる。日常的な会話で乱発すると、「会話がめんどくさい」、「自己陶酔系」、「キザな人」と陰口をたたかれることになる。
「御社以外では働きたくない」。このような、愛の告白ともとれる短い文節を、面接官に放り投げることで、相手を一瞬ひるませ。ドキッとさせ、印象付ける。そんな効果があるということがお判りいただけるだろう。
●どんな時に使えるか?
「是非、御社で働かせていただきたいと強く思っています」
よりかは
「御社で働きたい そう強く思っています」
「あなたとこの仕事を一緒にやっていきたいと思っています」
よりかは
「あなたと一緒にやっていきたい この仕事を」
「〇〇さんの仕事の進め方が丁寧で好きです。」
よりかは
「好きですよ 〇〇さんの仕事の進め方 丁寧で 」
「覚せい剤は絶対ダメ。」
よりかは
「ダメ 絶対 覚せい剤 」
「痴漢は犯罪です。」
よりかは
「チカン アカン」
画像引用:大阪府警
最後の2つは余計だったかもしれない。
●人間は感情で動く生き物だ
皆「伝えたいことの本質を、適切な温度感を保ったまま伝えることができるか」に苦慮している。部下を動かすときにも、高額な商材をお客様に買っていただくときにも・・。
僕は意識して使うように心がけている。例えば「好きですよ、〇〇」のフレーズだ。他人から好きと言われて悪い気がする人は少数派だろう。使える場所が無いか常に観察しているといっても過言ではないぐらいだ。
余談だが、僕は「部下の良いところノート」というものをつけている。ただ、部下の良いと思ったことを箇条書きしてるだけだ。本人に見せることはしない。数年前に受けた、管理者研修で講師が言っていたことを実践している。
「〇〇君は、仕事が丁寧。」、「文字がキレイ」、「彼のクリップの止め方は俺好み」、「たまに熱くてエモいショートメールを送ってきてジーンとさせてくれる」、「僕をランチに誘ってくれる回数は課内で一番多い」、「家族写真をスマホの待ち受けにしている。素晴らしい。僕もやることにした」的な・・・。
管理職の方にはおススメだ。
●この「決め台詞」の最大のポイントはなにか?
話がそれてしまった。
効果的にこれを発動し、最大効果を得るための秘訣がある。
それは、「恥ずかしいと思うな」ということ。
面接対策本を読むと、面接は、自分という人間のプレゼンテーションであり、あなたは俳優・女優。演じきれということが書いてある。恋愛における告白に等しいとも言われている。
何を当たり前のことをと言われるかもしれないが、これは正しい。
履歴書と職務経歴書が通ってる時点で、その会社でやっていける人材だと考えて良い。
あとは、顔見て話して、「合うか合わないか」、「明るいか暗いか」、「生理的に問題が無いか」、「嘘ついてないかどうか」を見極められているだけ。
面接とはそんなもんだ。
そのあたりが、1次・2次面接でフィルターに掛けられて、最終面接ともなると、役員の印象に残るかどうかだ。
じゃあ出来るだけ、面接をポジティブに捉えてみようよ。ということである。
これまでに、トライしたことがないのであれば、「御社以外では働きたくない。それぐらい御社を志望しています。」みたいな浮いたセリフを、エモい感じで言ってみてはいかがだろうか?
何か、違った変化があるかもしれない。もちろん一切の責任は持たない。
●言葉にできるは「武器になる」
先ほどの効果的に言葉を使う方法、倒置法のくだりはココからの引用だ。
『 言葉にできるは「武器になる」 著 梅田悟司 』
シンプルに言って、とても勉強になる。ご一読いただきたい。
梅田氏は、元電通のコピーライターである。
『世界は誰かの仕事で出来ている』ジョージア
『その経験は味方だ』タウンワーク
『あきらめない。たとえ、0.1%でも』
このようなコピーを生み出した、40歳そこそこの、コピーライターだ。本の内容としては難しい本ではないが、前半は「言葉」に対してロジカルな側面からアプローチする手法や「心構え」に関して書かかれており、読みづらさを感じるかもしれない。
しかし、本の後半は、「あの偉人の言葉がなぜ響くのか?」を、解説していて勉強になる。言葉を扱う職業の人や、プレゼンを日常的に求められる人にはお勧めだ。ブログを書いている人であれば、印象的な記事タイトルにも役立つと思う。
本を読むのが苦手な方は、第3章から読むことをおススメする。
本の中で取り上げられている、偉人の言葉の一例を書いておこう。
・恐れは逃げると倍になるが、立ち向かうと半分になる
by チャーチル
・明日描く絵が、一番素晴らしい。
by パブロピカソ
・世界平和のために出来ることですか?まず家に帰って家族を愛しなさい。
by マザーテレサ
・何百万枚も売れるロックなんて、あんまりロックじゃないね
by 忌野清志郎
・なみだは人間の作る一番小さな海です
by 寺山修二
・あきらめたらそこで試合終了ですよ
by 安西先生(マンガ スラムダンクより)
・今一度日本を洗濯致し候
by 坂本竜馬
これらの、偉人達の言葉がどのように構成されているのかを詳しく解説している。言葉に隠された技法を明らかにし、同じ意味の言葉でも使い方ひとつで影響力が大きく変わるということを説いている。
その他、「正しい文章の推敲の仕方を知っていますか?」、「たった一人の読者に向けて書くとはどういうことか?」、「自分のこだわりをあえて消す作業が響く文章のコツ」は何度も読んで実践する価値があると思う。
僕自身、ブログやアフィリエイトサイトを作っていて、それなりこの手の本を読んできたが、この本が一番だと思っている。
読後には、「日々の部下や同僚との声掛けでも使える」、「プレゼン資料の作り方に参考になる」って思っていただけるだろう。