「それを言ってどうにかなるのか?」
「必要以上の不安を与えるな」
最近こんなことをよく思う。
●今日も高齢者が運転する車で、子供がはねられました。
内閣府 平成29年交通白書 画像引用:https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h29kou_haku/gaiyo/index.html
●東南海トラフを起因とした、大地震は30年以内に70%の確率で起きる。
内閣府防災
●集団登校を行う学校のほうが、重大事故における死亡率が高い。
「東京都葛飾区内の小学校を対象に、登校時の事故件数を調べたところ、集団登校を行っている学校の方が事故にあう割合が高いことが分かった。」
という記事以外、あまり明確な統計資料は見当たらない。
とまあ、この手の事実なり発表なりで思うのは、必要以上の不安を与えてどうなるよ?ということ。結構、どうしようもできないことが多い。
でも、常識や事実だからと言って、ワイドショーで発言をしている人々が多いなと。
高齢者がもたらす交通事故のニュースはうんざりだ。我先にと、「今日もこんな事故がありました。ほら、やっぱり高齢者です」と言わんばかりに。高齢者以外が引き起こす悲惨な交通事故も日常的にあるだろうに。
日本は世界でも類を見ないほどの超高齢化社会に、世界で初めて突入する国家と言われている。そりゃ、高齢者の事故が増えるだろう。だから、踏み間違い対策の技術とか、AIとか、免許制度の見直しとか対策の方向性はもう見えているじゃないか。
でも、「ほら、皆さん、今日も高齢者がやらかしましたよ」って雰囲気が漂う感じの世論が不愉快で。それを間接的に浴びる、高齢者・高齢者予備群の気持ちを考えないのかと。
東南海トラフがもたらす巨大地震で、関東から近畿の海に面する件は津波で持っていかれるそうだ。「この事実が分かっていて、家を建てるなんてどうかしてる」、「長野・岐阜・山梨が安心」。
いやいや、それを言われて、どうしようもできない人がほとんどで・・。そもそも、東南海トラフ以外でも、日本にいる以上深刻な被害を起こす地震はこの先30年で多く発生するだろうに。だってこの国は地震大国なんだから。
集団登校・集団下校というシステムを、スクールバスでの通学システムを変えることができない学校も多いだろう。スクールバスでの通学をありがたいと考える世帯もあるだろう。
集団登校・集団登校の仕組みを廃止して、もしも年間100件以下で推移している、子供に対する誘拐・監禁が増加したら世論はどう反応するのだろう。
一概に答えが出せない、ネガティブな報道が本当に多い。
それを、ある側面だけを捉えて、安直に論じる風潮が不愉快極まりない。
もっと明るいニュースも報じて欲しいもんだ。報道する側にしては、お金にならないのは分かっているが、一報的に情報を浴びせられるこっちが憂鬱になる。
最近では、これらネガティブな報道にはチャンネルを変え、新聞を飛ばし読みするようになってきた。取得する情報はこっちから選んでいかないといけないなと、強く思う。
このように、常識や事実が、見えないところで、人の感情を逆なですることもある。
日常でも気を付けたい。
考え無しの言動が人を傷つけていることがあるということを。