以前に、こちらの投稿をエントリーさせて頂いた。お読みでない方は、ご一読いただきたい。
このように、私は妻と息子に私の「ガンバライジングにかける覚悟」を公言したのである。それ以降、せっせと毎週末に息子と仮面ライダーのガンバライジングをし続けていた。
公言通り500円を1セットとして1000円を投資続けていた。妻の買い物が遅ければ1500円をつぎ込んだときもあった。おかげで、ライダーカードは80枚程度にはなっただろうか。
そして、カードを保護するフィルムや、カードの持ち運びに便利な収納ケースなるものも購入した。尚、これはゲームをしに行くときに持っていく一軍のカード(CP・SR・LR)のライダーカードを収納しているカードBOXである。
この黄色いバインダーに入れるものはノーマルカードだ。自宅に置いている。
つまり2軍のファームである。もうポケットが無く。入りきらない。
これらは2枚以上のダブりカードである。
CP、SR等のキラキラカードも増えてきた。
このように、たくさんの仮面ライダーのカードをゲットすることになった。しかしあれ以来、レジェンドレア(LR)以上のカードを手にすることはなかった。
そんな矢先に事件が起きた。2019年の1月中旬の事である。
●「ディケイド激情態ライドウォッチ」が当たった。
この「ディケイド激情態ライドウォッチ」をめぐり、父親である僕に「ある変化」が発生したのである。これの話を皆さんに共有したい。
ちなみにモノはこれです↓
これは、2019年の1月10日より開始されたガンバライジングのキャンペーンで当たるレアアイテムである。
キャンペーンは既に終了しているが、レジェンドレアカードを引き当てる事よりも何倍も低確率で当たるアイテムだ。非常に「幸運なこと」なのである。
我々は、これをたった1,000円で引き当てた。さらに、キャンペーンが始まり2週目の日曜日に、早々に引き当てたのである。
●あの時の興奮は忘れもしない・・・。
アピタのゲームコーナーに鳴り響く警告音、周囲の人のざわつき、後ろに並ぶ親子からの羨望のまなざし、店員を呼びに行くと走り出す息子。
息子よレジはそっちではない。
20,000円つぎ込んでも当たらなかったと言うつぶやきや、9,000円を投下して獲得したという長編動画がユーチューブに上がっていた。
我々が、これを手にした日に「メルカリ」を除くとこのおもちゃに24,000円の値段がついていた。その後1か月経過しても、5,000円以上の値段がついていたと記憶している。
我々が、ガンバライジングを初めてたった一か月で訪れた最大の「幸運」である。
お父さんが盛り上がらないわけがない。
だから・・
●盛り上がったっていいじゃない
ちなみに、ガンバライジングをご存知でない方の為に説明すると、この「ディケイド激情態ライドウォッチ」はただのおもちゃではない。
このおもちゃの裏にQRコードがついており、ゲームを開始する際にこのQRコードをゲーム機にスキャンすることで、ゲーム中に「超必殺技のムービー」を見ることが出来るのである。
仮面ライダーのおもちゃ類は、ガンバライジングのアーケードゲーム機械と何らかの連動している。QRコードのシールが貼られており、特殊効果の付与や必殺技のムービーが閲覧できる。そんな仕組みになっている。
これは、BANDAIの戦略だ。「あれもこれも買わせる作戦」に他ならないわけだが、よくできていると感心した。
つまり、「超必殺ムービー」を見るためには、毎回ゲームセンターにこの「ディケイド激情態ライドウォッチ」を持参し、ゲーム機械にスキャンする必要がある。
当初は、息子もこのムービーを見たさに持参することに賛同し、ゲームの機械に読み込ませていた。しかし当然飽きるのである。「違うおもちゃを持っていきたい」と主張をし始めた。
●この主張に僕は「拒否権」を発動した。
「いやだ、まだ使いたい」
僕は、これまでにないほど「盛り上がっていた」。
これまでに、仕事以外で何かに熱中したことはなかった。スポーツはもちろんのこと、特にこのような「遊び」のジャンルでは一度もない。
何一つやってこなかった。ぼくには、このような趣味に「ハマる」という感覚がなかったのである。どうやら、その感覚が刺激されたようだ。
息子が僕に言う
「お父さん、そんなにディケイドが好きなの?」
「うん。かっこいいじゃん」(否、好きではない。俺は仮面ライダーダブルが好きだ)
息子が僕に言う
「もう、必殺技見飽きたよ。」
「あれ、すごい攻撃力なんだぞ!」(攻撃力?どうでも良い。ムービーは当然見飽きている。)
・・・
・・・・
そんな息子と僕の攻防を3週間ほど見ていた妻が、僕に一言。
「ただの、優越感でしょ?」
見透かされていた。
レアなアイテムを手にしたことで得られたものがある。後ろに並んでいるお友達が過剰に反応してくれるのがたまらないのだ。
「うわぁあ!すごい!当たったんだ」と言う感嘆の声。
「もっと俺は聞きたい」
「ディケイド激情態ライドウォッチ」を見たお友達が、「お父さん!あれすごいんだよ。なかな当たらないんだ!お父さん獲ってよ!」とねだる声。
「いいぞ、もっと騒げ」
おねだりをされた、お友達のお父さん達の視線を背中一杯に感じることが出来る。
そんな魔力をゲームの「レアアイテム」は持っている事を知ったのだ。
「もうね、たまんない」
振り返れば、このような優越感に浸ったことは初めてだ。幼少期には、友人の持つ最新のマンガ本や、高額でレアなおもちゃを、当然「うらやましい」とは思っていた。
しかし、そういった類のおもちゃを買い与えてくれる家庭ではなかった。
その反動なんだよ。少しぐらいいいじゃないか。
そう、妻に主張してみた。
「馬鹿じゃないの?」
想定内の妻の言葉に一蹴され、僕が引き下がる結果になったことは、言うまでもありません。
【終わり】